出さないと決めた手紙の先に
溢れ出る感情のままに書く。
慎重に言葉を選びながら書く。
手紙を書くたびに
私はこの2つの間を行き来します。
何年か前
デール・カーネギーの著書
『人を動かす』(原題 : How to Win Friends and Influence People)を読んで、
「人を根底から揺り動かすこととは何か」深く考えさせられました。
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この本の中に書かれていた
エイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)の
「読まれなかった手紙」あるいは
「出されなかった手紙」の話は
当時の私に大きな衝撃を与えました。
それから数年後、
私はある出来事に
とても重苦しい気持ちを感じ、
その出来事に関わったある人へ
伝えたい言葉を書ききれる限り
書き出したことがありました。
手紙を書いた翌朝、
私はそれをポストに出そうと外に出たら
小さな鳥たちが
私の落胆や喪失感を気にもとめずに
楽しそうに歌っている姿が
目に止まりました。
そして
ふと
自問しました。
「勢いで書き連ねた言葉は
どれほどの影響があるだろう。
この鳥のさえずりほど
その人の心に響くだろうか。」
どうしても伝えたかったはずの言葉が
何時間もかけて書いた手紙が
全てを良くする代わりに、全てを終わりにしようとしているように感じました。
数日の間、
行き場のない感情を抱えながら
悶々と過ごし
考えに考えて
結局、
手紙を出さないと決めました。
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あの時感じた気持ちが
偶然だったのか
必然だったのか
よく分かりませんが
思いとどまって本当に良かった!と
今なら言えます。
皆さんはこのような経験がありますか。
ここまでお読みいただきありがとうございました😊
たまご